宝塚を観劇してみると疑問に思うのが、客席で拍手が起こるタイミングです。

宝塚の公演では、スターが登場する際など、独特な拍手のタイミングがなんとなく決まっています。普通のミュージカルではあまりない光景ですので、初めて観劇するとかなり不思議な感じに思えます。 ルールはありませんので、観劇する方が「素晴らしい!」と思ったタイミングで拍手をするのが一番だと思います。しかし、どうも周りが気になるという方のために、拍手が起こるお決まりのタイミングをご紹介します。

《宝塚で拍手が入るタイミング一覧》
トップスター、トップ娘役、二番手スターなどが最初に登場した時。スターさんはいかにも“ここで拍手してください!”という間をとって登場されますので、わかりやすいと思います。ただし、舞台にスターさんが登場してすぐではなく、振り返った瞬間やスポットライトが当たった瞬間など、きちんとお顔がわかった時に拍手を入れるのがポイントです。

大ナンバーが終わった時。大勢で壮大なスケールの曲を歌ったり、ソロで1曲歌い上げた時などに拍手が入ります。これは、普通のミュージカルやコンサートと同じ感覚ですね。ただし、場面によっては歌い終わりから次のシーンにそのまま繋がることもあります。こういった時は拍手は入りません。

スターさんが銀橋に出てきた時、銀橋を渡り終える時。宝塚の独特の舞台機構である、オーケストラピットの前の「銀橋(ぎんきょう)」と呼ばれる橋。ここをスターさんが渡る時に拍手を入れます。また、渡り終わる時にも拍手します。主にショーでの拍手ですが、お芝居で主題歌を歌う時なども拍手することがあります。

ショーでリフトしている時。男役と娘役がペアになって踊る、デュエットダンスも宝塚の魅力のひとつです。その中でも、男役が娘役を軽々と持ち上げくるくると回転する「リフト」と呼ばれる技があります。ショーで(まれにお芝居でも登場しますが)このリフトが披露された際は、トップスターでなくても拍手が入ります。

トップスターが「フォッ!」と掛け声をかけた時。ショーのクライマックスで男役の群舞のシーンで、ポーズを決めたトップスターがシーンとした中「フォッ!」とか「フッ!」とか「ハァッ!」とか掛け声をかける時があります。これは男役のダンスの醍醐味のひとつ。掛け声で場面が引き締まったあと、拍手を入れると場面が盛り上がります。

ロケット(ラインダンス)で足上げが始まった時。本公演(宝塚大劇場と東京宝塚劇場での公演)と全国ツアー公演には、最後に必ずロケットと呼ばれるラインダンスのシーンがあります。ここで足上げが始まったら手拍子をどうぞ。オペラグラスでじっくりと見たいお気持ちもわかりますが(笑)、手拍子が大きいと舞台の盛り上がりが違います。

ショーの最後に、トップスターが大階段から降りてきた時。出演者は全員大階段を降りて、舞台の一番前で客席にお辞儀をします。この時は普通に拍手をして大丈夫です。最後にトップスターが出てきて、まず大階段の中央で立ち止まりますので、ここで拍手。少し歌ってから階段を降りますので、階段を降りて舞台を歩き始めたら再び拍手。そして舞台の真ん中でお辞儀をしたらまた拍手。このお辞儀が終わったら出演者が銀橋に向かって歩き始めますので、ここからは手拍子をお願いします。

こんな拍手のタイミング覚えられないよ、と思われるでしょうが心配ありません。劇場に通いつめるコアなファンの方が、一足先に拍手を入れてくださいます(これを「拍手を切る」と言います)。ですから、誰かが拍手をしたのを聞いてから、それに続けば間違いありません。