超いまさら感もあるけれど、星組ロミジュリB日程がおもしろかったので感想を書き残しておきます。
公演が始まった当初から、周りには「新しい感じのする『ロミジュリ』」って言う友人が多くて。実際に観劇してみると、なるほどそうかと思うこともたくさんあっておもしろかった。
今回のロミジュリは、主要メンバーが「リアルなティーンエイジャーに見える」という点がこれまでとは違っているように思う。 学年が若いから、とかそういうことではなく(笑)。
特にジュリエット。
宝塚的なヒロインではなく、リアルな16歳女子という感じがガンガンにする。
家族に向けて低くドスのきいた声でキレ気味に「いま行くってば!」と言って見せる素の姿と、ロミオに恋して声のトーンが上がる姿とのギャップが「リアル」である。 そうだよね、家にいる時はこんな感じになることあるよね、って思う。
そしてこの「リアル」な感じが、キャピュレットとモンタギューの若者たちをまたリアルなティーンエイジャーに見せている。もう子供ではない、しかし大人と同等に扱われるわけでもない。人生のわずかな時間訪れる宙ぶらりんな時期。そしてその行き場のない答えのない葛藤と苛立ち。
なんだかうまく言えないけど、それが「リアル」な感じがした。
で。
問題は。
B日程のモンタギューチームである。
ちなみにA日程は
ベンヴォーリオ :瀬央 ゆりあ
マーキューシオ :極美 慎
で、
印象としては「王道の」モンタギュー、という感じ。
やんちゃな若者たちというか、輩感が存分に出ていて、暗い道ですれ違いたくないタイプ(笑)。ヒリヒリする感じがあって安心して見ていられた。
で、B日程。
ベンヴォーリオ :綺城 ひか理
マーキューシオ :天華 えま
これがもう……! すごく斬新で。
まず、あかさん (綺城ひか理さん)のベンヴォーリオがめちゃくちゃ斬新。ロミオの親友感がすごい。
A日程が「偶然同じクラスになってつるんでる仲間」だとしたら、B日程は「クラスが違うのになんだか気が合うから仲良くしているやつら」という感じ。
友人としての立ち位置がそもそも違う感じがした。
おもしろい。大変おもしろい。
あかさんのベンは、とにかくロミオと小さい頃から仲良しだったような印象を受けた。何事も、まるで自分のことにようにロミオを心配している感じ。
で、そんなベンと一緒にいるぴーすけ(天華えまさん)のマーキューシオは、自分の弱さを覆うようにイキがってるのがよくわかる仕上がり。
で。
さらなる驚きは、あかぴーのBL感!
たまに宝塚を見ていてBL臭を感じることはあるのだけれど、今回は匂わせなんてもんじゃなかった(笑)。
なんか!
距離が!
近い!
マーキューシオが亡くなる時にベンが手をとるけれど、もうなんか違う意味に思えたよね……。
思春期特有の、友人との微妙な距離感みたいな感じがしてたまらなかった。
なんというか、恋ってわけではないけれど、親しい友人と自分をシンクロさせてしまうというか、そしてそれが少し離れるとまるで失恋したような気分になるような。
そういう、謎にキュンとする友人関係が描かれているように感じたのでした。
▼ポチッと応援お願いします♪( ´▽`)