『瑠璃色の刻』を観てきました。

公演が始まっても
月城担の友人からは
特にリアクションがなく。
(入り出待ちと観劇で
忙しいのだと思おう)
(気づけば千秋楽)

私も観劇できるのは
一度きりなのがわかっていたので
前知識入れずに行ってきましたー。

泣いた。

まさか泣くことになるとは
一ミリも思っていなかったんですわ。

しかも、観劇後に友人に
「泣いた…」と連絡したところ、
みんな揃いも揃って
「え?」
「どこで?」
と聞き返してくる始末。

え、みんな泣かなかったの?
私が観劇した時は
周りから涙をすする音聞こえてたよ。

みたいな感じだったのです。

何で、どこで泣いたのか。
ポイントはいろいろあるんですが。

物語の内容を簡単に説明しながら
泣いたところを紹介します。
ちょっと順番が間違ってるやもしれんが。
意外と長文。気をつけて。

*不老不死と言われる
サンジェルマン伯爵の城に、
旅まわりの一座の一員である
美弥ちゃん(美弥るりかさん)と
れいこちゃん(月城かなとさん)が忍び込む。
そこでサンジェルマン伯爵の肖像と
美弥ちゃんがそっくりなことが判明。

*いろいろあって、
美弥ちゃんが伯爵になりきり
フランス王宮に潜入成功。
れいこちゃんは従者的な感じでくっついていく。

*美弥ちゃんは貴族に
若返りの秘薬と称する液体を与え、
一躍人気者に。
マリー・アントワネットにも
将来を占ってと頼られる始末。

*そんな中、フランス革命の気配。

*美弥ちゃんは伯爵の称号を得て
貴族として生きていこうと覚悟決める。

*一方れいこちゃんは、
このままじゃダメだ、
自分の道を生きるんだと、王宮を出る。

泣いたとこ


*れいこちゃん、公安委員に
サンジェルマン伯爵の正体を聞かれるも
知らないと嘘をついて美弥ちゃんを守る。

泣いたとこ

*美弥ちゃん、フランス革命の気配に気づきながらも
王妃に王室の行く末を聞かれ、明るい予言をする。
でも、声が震えてる。

泣いたとこ

*市民代表の大臣が秘密裏に解任されたことが
いつのまにか市民に漏れていた。
その犯人を当てろと言われた美弥ちゃん。
れいこちゃんが漏らしたとわかっていたが
フランス王や貴族の前で
「わかりません」と言ってかばう。

泣いたとこ

*美弥ちゃんれいこちゃんと同じく
旅まわり一座の一員、うみちゃん(海乃美月さん)。
ひょんなことから王妃の前で踊り、
才能を認められて
王宮の芸術院みたいなところに入ることに。
王妃に気に入られてたのだが、
突然反旗を翻し、王妃の浪費に言及。
王妃と口論に。
お互い「私のことがわかるわけない!」と
ぶつかってからの和解(ざっくり言うと)。

泣いたとこ

*フランス革命成功。
脳内では
「バスティーユに白旗がああああああああ!」
という『ベルばら』のセリフが響き渡る。

泣いたとこ

*最後は、
「サンジェルマンも貴族だ、つかまえろ!」
と暴れる公安委員を制して
れいこちゃんが
「自分が必ず見つけて捕まえる」と宣言。
美弥ちゃんが隠れる伯爵の城にゆき、
見逃すようなことを言っておしまい。

ラストシーンは
このあとはどうなるのか、
観客に委ねた感じの幕引き。

若干スッキリしない。

私の脳内では、
美弥ちゃんとうみちゃんが旅一座に戻って、
「サンジェルマン物語」を上演。
それを、通りかかった公安委員が見てざわつく。
で、れいこちゃんが「あれはそっくりさんですよ」って笑う。
みたいな感じで終わったんですけど(笑)。
平和すぎる。

こうして振り返ってみると、
2幕はかなりな勢いで泣いてますな、雨宮さん。

心が動いたのはまず第一に、
このカンパニーの芝居力の高さ。
下級生に至るまで本当にうまい。
ガチでうまい。

若手娘役ちゃんの活躍の場が
あんまりなかったのは残念だけど、
上級生の女役さんたちもやっぱりうまい。

原田先生の作品は、
いつも役者の持つ力に
ずいぶん救われてる部分があるように思う。
失礼な言い方だけど、
脚本以上のものが出来上がってる気がする。
でも、見方を変えれば、
その役者の力を引き出して魅力的に見せてくれるのが
原田先生の才能なのかもしれないけど。

ただ。
今回の作品は。
もう、途中から
何を見てるのかわからなくなった。
実は。

『ベルばら』だっけ?
『1789』だっけ?
あれ『ルパン三世』だっけ?

全組観劇派の方なら、
ちょっとは思ったのではないかしらん。

観劇しながら、脳内では
『ベルばら』
雪組 『ルパン三世』、
月組『1789』による補完がすごかった。

『ベルばら』で仕入れた王妃の辛い心情、
『1789』で仕入れた市民の感情、
そして極め付けは『ルパン三世』で、
悲しい結末を知りながら
王妃の未来は明るいと言ったルパン、
そして怪しい薬を作ってたカリオストロ伯爵までも
走り抜けていった感じ。

だから、これだけ泣いたのは
もちろん出演するみんなの熱演に感動したんだけど、
過去のこの3作品を観劇して泣いた記憶が
呼び起こされて涙になったような気もする。

あと気になったのは、
『瑠璃色の刻』ではかなりの場面を使って
王妃の複雑な心情を表現していたのだけど。
これ、王妃が革命ののち断頭台に消えるという
史実をちゃんと知っていないと、
どうしてこれが泣けるのか
あんまりわからないと思うんだよね。

まあ、宝塚ファンはほぼ知っている史実だから
あえてわかりやすく説明してないのかもしれないが、
やや不親切かも。
(それでベルばらやらルパンやらが出てきちゃった)

なんか、批判めいた感想になってしまいましたが、
『瑠璃色』チームの熱演、素晴らしかったです。

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