宝塚に限らず、劇場とコンサート会場はマナーが違います。例えば、コンサートでは声援を送ったり手を振ったり、自由に体を動かしたりしてステージにアピールすることがありますが、劇場では座席に腰掛けたら、途中で声をあげたり動いたりすることはありません。とはいえ、座って自由な姿勢で楽しめばいいのですが、お芝居などではみなさん集中して観劇していますので、他人の邪魔をしない心がけは必要かもしれません。みなさん観劇を楽しみにしていますし、この1回だけしか観劇しない方も多いでしょう。また熱心なファンの中には、お芝居の中で自分の好きなタカラジェンヌが数分しか舞台に登場しない、その数分のために劇場に足を運んでいる方もいます。ですから、ほんのすこしの雑音が命取りになるのです。

《観劇の際に気をつけたいこと》
携帯は電源を切るなどして電波を遮断しておきましょう
着信音が出るのはもってのほかです。マナーモードでもいいじゃないかと思われるかもしれませんが、お芝居のシリアスなシーンなどにバイブ音が響くと、その場面が台無しになってしまいます。また、マナーモードにしていても目覚ましやアラーム、緊急地震速報などは音が出ますので、注意が必要です。(緊急地震速報に関してはいろんなご意見があると思いますが、個人的には、観劇中に鳴ったところでどうにもならないような気もします)

座席の背もたれに背中をつけて座りましょう
前のめりな姿勢になると、その後ろに座っている人は信じられないくらい舞台が見づらくなります。また、座高が高めの方は、すこし浅く腰掛けて背中を背もたれにつけると後ろの方に喜ばれます。背の高い男役OGの方が観劇される際、このようにして座ってらっしゃるのを見かけることもあります。

盛り髪、帽子はやめましょう。 
せっかくの観劇ですからヘアスタイルも気合を入れたいのはわかりますが、普段以上にこんもりとした髪型ですと、はやり後ろの席の方が舞台を見づらくなってしまいます。頭のてっぺんのお団子ヘアなどにも気をつけたほうがいいでしょう。帽子をかぶっている方は、開演前に劇場スタッフの方から脱帽するよう声をかけられることがあります。

ビニール袋の取り扱いに注意しましょう
レジ袋に入れてある飴やペットボトルのドリンクを、観劇中にカバンから取り出す方がいらっしゃいます。レジ袋のカサカサ音は、思った以上に客席に響きます。開演前にレジ袋から取り出して手元に置いておきましょう。

お話し声にも注意しましょう
自分はヒソヒソ声で話していると思っていても、周りには迷惑をかけてしまいます。上演中は集中して観劇し、感想は幕間や終演後に思う存分どうぞ。

咳にもご注意を
劇場の中はとても乾燥しています。そのため、体調万全の方でも、急に咳き込んでしまうことがあります。 咳をする際は、ハンカチなどで口元を押さえてなるべく音が大きくならないようにしましょう。また、飴などをなめながら観劇することで、ある程度咳を防ぐことができます。

普段、観劇の際に気になることをピックアップしてみましたが、宝塚だからといって特別なことはありません。マナーを守って、楽しく観劇していただければと思います。