2019年9月10日に行われた、花組大劇場新人公演『A Fairy Tale -青い薔薇の精-』を観てきました。

本公演を見て号泣した私ですが…



正直「退団公演!」って思いながらみてるからこんなに泣けてくるわけで、新人公演は別に退団もなんも関係ないからどうなっちゃうんだろうって思っていたのです。

が。


私は、退団というワードに引っ張られすぎて、この作品の本質を全く見ていなかった…

これが新公を見たあとの正直な気持ちです。




観劇された方はご承知の通り、このお芝居はハーヴィー(本役は柚香光さん、新公は帆純まひろさん)の行動が軸になっています。

植物研究者のバーヴィーが、とある荒れ果てた庭園の再生を依頼され、そこで精霊に出会い、過去にその庭園で何があったかをさぐる…というお話。ざっくり言うと。


まひろくんの演じるハーヴィーはとてもリアルな「人間」だった。


まひろくんの話をする前に、まずはなこちゃん(一之瀬 航季くん)の話をせねばなるまい。

はなこちゃんはハーヴィーが勤めるヴィッカーズ商会の社長。このはなこちゃん演じる社長が実に嫌な男で(褒めてます)。

見た瞬間から「絶対この人の会社ブラックだわ」と思うような、そんな社長だったのです。圧が強い、さからったら首にしてきそうな、パワハラ社長。コミカル要素一切なし。

このはなこちゃんの社長がいるからこそ、ヴィッカーズ商会で働く男たちが仕事ばかりでカリカリしていて、社長が会社に来るとイヤな空気が流れて、仕事の内容は好きだけどここで働くことに何か矛盾を感じているのがわかった。

で。

まひろくん演じるハーヴィーは、しょっぱな登場した時「え、この人二番手役だよね?」と疑いたくなるほど、なんといったらいいのか、人生に疲れた顔をしていた。口角が下がり、視線は冷たく、何かに追い立てられているような、いつも少し不機嫌なような。

そんな現実主義で、おとぎ話など信じていない仕事人間のハーヴィーが、荒れた庭園で精霊たちに出会う。

最初はその存在を否定していたハーヴィーだが、霧の夜に現れた精霊たちと関わるうちに次第に心を開き、受け入れ、仲間意識が芽生えてゆく。彼らのためにシャーロットを探そうと動き出す。
(↑これが私自身ハッとした場面。ここが大事だって、本公演では全然意識してなかったー。ティーカップをひっくり返すのにクスッとしてて、その後のセリフが超重要だって思ってなかった!)

で、調べていくうちに、ハーヴィーは精霊に自らの生い立ちを話し始める。

そして、本来自分がどれほど植物が好きだったことを思い出す。自分の過去を話すって、けっこう心を開いたってことだと思うのだよね…。
(どうしてこれも本公演で気づかなかったんだろ) 

エリュとハーヴィーの心が通じたと思ったのが、「ディア・フレンズ」の場面。ここも本公演では回想の中のシャーロットの母とニックの切ない感じに引っ張られて、エリュとハーヴィーのこと全然気にしてなかったのだけど。

だけど。

この「ディア・フレンズ」を聴きながら、エリュとハーヴィーが顔を見合わせたんですよ。
(これ、本公演でもやってた? やってたー?? 今度確認する)

ああああああ。

二人の間に友情が生まれたんだって思った。


そうか、そうだったのか。

ハーヴィーはニックおじさんのために庭を復活させるってだけじゃなくて、エリュ(と他の精霊ちゃんたち)との間に友情を感じて、友達のためにも庭を復活させようって思ったんだ……。

そうだったんだ……。


なんで本公演で気づかなかったんだろう………。

まひろくんの演じるハーヴィーは、精霊たちと出会って表情ががらっと変わった。

あの、仕事しかしていない不機嫌な男はいなくなり、笑顔が戻った。自分が仕事する意味を見出し、生きる目的を見つけたように見えた。

生まれ変わったのではない。本来のハーヴィーとはこういう人物で、日々のハードワークに自分を見失っていたのだと思った。

現代社会に忙しく働く人にとっても、どこか心に刺さるものがあると思った。


おもしろかった。


ほのかちゃん(聖乃あすかさん)のエリュは、ちょっと精霊というよりは怪しい人間に見えたりもしたけれど、まひろくんのハーヴィーとほのかちゃんのエリュの間には友情があった。

同じ時代の新人公演を競い合って作ってきた、なんかそんなものも感じた。


99期さんは大劇場新人公演を卒業。

若草萌香ちゃんのご挨拶も泣けたー。


というわけで、とてもいい新公でした。

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